「バル」と名が付く飲食店は日本でも数多くあります。その中でも最近話題なのが「フレンチバル」。この記事ではそもそもバルってどんなところなのか、スペインやイタリアのバルと日本のバルの違い、フレンチバルの楽しみ方などを解説します。
1.そもそもバルってどんなもの?
「バル」というのはスペインやイタリア、南ヨーロッパ方面で見られる飲食店の形態の一つです。特にスペインでは1日中食事やアルコールが提供される場所として親しまれています。
1-1.本場スペインのバルってどんなところ?
スペインのバルは飲食だけでなく、食品や日用品の販売をしている店もあり、日本のおしゃれさを売りにしている「バル」のイメージとはずいぶん違います。
食事もできますが、比較的簡単な料理が多く、ピンチョス(串で刺していたり、手でつまんで食べたりするカジュアルな料理)や、タパス(小皿料理で、チーズやハムなどのおつまみ系、揚げ物やアヒージョなどの温かい料理、サラダやマリネといった冷たい料理)が主流です。ビールやサングリアなどのアルコール類と軽い料理を何品か食べるという人が多いようです。
昼間は暇つぶしで来ている人もいますが、夕方なら食事の前に軽く一杯、という人が多く見られます。夕食の時間が遅いスペインでは、仕事後にバルで軽くお腹を満たす習慣を持っている人が多く、バルは地域のコミュニケーションの場にもなっています。
こんな使い方なので、日本で流行っているバルよりも客単価は低めです。かなりリーズナブルな場所といえます。
1-2.イタリアのバル
イタリアもスペインのようにバルが生活に密着しています。イタリアでは朝食をバルのクロワッサンとカプチーノなどで済ます人が多くいます。また、昼間、仕事の合間などにバルでエスプレッソを楽しむ人、ランチをバルで取る人も多いです。座って飲食する場合と立って飲む場合では料金が違う店もあり、立ったままエスプレッソを飲んで数分で去っていくという光景も見られます。店によって先に支払いを済ませるところと、食後に自己申告で清算をする場合があります。
夕方になればアルコールとおつまみを注文する人も増えますが、日本で流行っているイタリアンバルのようにしっかり食事を取るという光景は比較的少ないようです。
1-3.日本のバルはどんなところ?
日本での「バル」には明確な定義はありませんが、食事もアルコールも楽しめて、居酒屋よりはおしゃれ度が高い店と考えてよいでしょう。
バルの中でも「肉バル」という言葉もよく聞きます。この場合は、一般的な焼き肉店のような賑わいのあるイメージではなく、ガッツリ肉は食べられるけれど静かな雰囲気でアルコールを飲みながら楽しむ、というイメージが強いです。
日本のバルはスペインやイタリアのように、生活に密着したイメージは薄いのが実情です。フォーマルではないけど居酒屋に比べたらおしゃれ度が高い、というのが日本のバルが持つ共通のイメージでしょう。
とはいえ、スペインやイタリアでも、おしゃれなバルはありますから、そのイメージが日本では定着したのかもしれません。
2.フレンチバルってどんなところ?
2-1.フレンチの店の種類
フレンチを楽しめる店として、「グランメゾン」「オーベルジュ」「レストラン」「ビストロ」「ブラッスリー」「カフェ」があります。グランメゾンが一番格式が高く、ドレスコードがあるのが普通です。カフェに向かってカジュアルになっていきます。レストラン、オーベルジュもドレスコードが決められているケースもあるので、利用する場合は確認したほうがよいでしょう。
ビストロはカジュアルに友達や家族で食事ができる場所で、ブラッスリーは日本でいう居酒屋のような場所です。カフェは喫茶、軽食が専門の飲食店です。
2-2.フレンチバルってどんなところ?
日本では「フレンチ」という言葉にハードルが高いイメージが根強くあります。マナーが細かく決められており、気楽に食事ができる雰囲気ではない、非常に高級な店、といった過剰な印象を持っている人も少なくないようです。
そうした中で「フレンチバル」と名乗る店が増えているのは、もっと気軽にフレンチを楽しんでほしいという思いがあるからでしょう。料理はしっかりフレンチの技法を使いつつも、家族や友達と気軽に行くことができて、デートで使えるおしゃれさや、一人でも行きたくなるような場所がフレンチバルです。
3.まとめ
世界のバルについて解説し、日本で流行っているバルとの違いを紹介しました。スペインやイタリアのバルは生活に密着した場所ですが、日本ではおしゃれさと気軽さが両立した、食事とアルコールがしっかり楽しめる場所と考えて間違いないでしょう。
南青山のフレンチバル「ル シェーヌ」は、フレンチの味の素晴らしさをカジュアルに楽しめる場所です。リーズナブルなランチも提供していますし、夜もお好きな料理を選んで注文していただくことが可能です。ワインへのこだわりも深く、在籍しているソムリエによって、お客さまのお好みや料理に合わせたワインをグラス一杯から提供しています。ぜひ当店でこだわりの料理と厳選したワインのマリアージュをお楽しみください。